ピカケ(初中級クラス)ではFor the Lāhui(フォー ザ ラフィ)を教えていただきます。
この曲はハワイアンにとって聖地と言われるマウナ・ケアに建設予定のTMT巨大望遠鏡建設反対の旗印となる曲の様です。
反対運動をするのもハワイ人、ハワイ警察は住民を逮捕しなければならないのが辛い複雑な心境を歌っています。
抗議の歌なので、勇ましい果敢な曲かと思って居ましたが、聖なる地をこれ以上汚すことは止めてくれと静かに厳かに、ハワイ人の心に訴えかける曲だと感じました。
ジョシュがマウナ・ケア保護運動に参加した時に降ってきた曲だそうです。
目次
For the Lāhui 歌詞
For the Lāhui
(Hinaleimoana Wong)E welo mau loa kuʻu hae aloha
I ka nuʻu o ka lewa lani lā
A e maluhia no nā kau ā kau
Eō Hawaiʻi Kuʻu ʻāina alohaE kuʻu lāhui e, wiwoʻole e
Kū kānaka e, ʻonipaʻa mau
Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono
Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono
和訳
はためき続ける、我がアロハの旗
頂点で空高く
平和のもと、いついつまでも
ハワイよ、私の愛する地
我が国よ、勇敢に
立ち上がる人々、断固として
この地の真の主権を取り戻す
この地の真の自由を勝ち取るため
Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono
曲の最後に2度繰り返されるこのフレーズ、
Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono
この文言はイオラ二宮殿や王族霊廟のゲートに、必ず掘り込まれている言葉です。
この地の真の主権を取り戻す
この地の真の自由を勝ちとるために
この言葉はカメハメハ3世が残した言葉でハワイのモットーです。
この言葉によって、イギリスはハワイを植民地にすることが出来ませんでした。
先住ハワイアンが抱える嘆きの歴史を共感できる一文です。
美しい歌詞にはこんな深い意味があるんですね。
マウナ・ケア
雪の女神ポリアフが住む「白い山」がマウナ・ケア(標高4205m)と言われます。
ハワイ語でマウナは山、ケアは白いという意味です。
マウナ・ケアは標高が高いので冬になれば気温はマイナスになり、雪が積もります。
昔からハワイアンにとっては神聖な山として崇められ、たくさんの神殿が建てられ、王族の遺骨が埋葬されました。
日本で言えば、天照大神が鎮座する伊勢神宮にも匹敵する場所の様です。
そこに18階建ての巨大な天文台を建てるのを阻止する曲です。
マウナ・ケア天文台群
マウナ・ケアはハワイ州の最高峰であり、毎年の晴天日が300日近くあり、大気の水蒸気量が少なく乾燥していることから、地球上の他の場所よりも空が澄み天文観測に最適な場所とされています。
ハワイ州では各国の天文台、研究機関に土地を貸しています。
アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、日本等の11カ国13天文台が運営されて居ます。
TMT巨大天文台が建設予定
巨大天文台は18階建て約9792坪の、今までに無い天文台が建てられようとしています。
大きな望遠鏡で星を観測出来るので、新たな星の発見やブラックホールの解明、地球外生命体と交信ができると推進されています。
TMT巨大天文台の弊害
巨大望遠鏡を維持する為のコンピューターなどの機械を冷却するのに大量の水が必要となり、地下水が汚染されます。
年間約19000リットルの汚染水が出て、1週間に3038〜7080リッターのゴミが出る計算になるそうです。
環境汚染のみならず、ハワイ文化や歴史的観点からしても問題があります。
マウナ・ケアは神聖なお墓であり、神に祈る場であり、新しい命を天に感謝する場所であります。
考古学的にも最も貴重な場所です。
日本もTMT巨大天文台に25%支出するそうです。
まとめ
この曲を作曲したジョシュやケアリー等の有名人も反対するこの計画が、広くFor the Lāhuiを通して穏便に解決されることを願って止みません。
ハワイの方は反対運動もフラダンスにしてしまうのが素敵です
日本でもこの曲を踊るハラウが多くあるそうです。